だから、こんな不安な恋知らないの


戸惑うばかりで、涙が出そうなのをぐっとこらえていた


「りぃ~?お団子食べるぅ~?」


ちょくちょく優莉が話しかけてくる


それに笑顔で答えるのもやっとだった


あたしが悲しい顔をすると、人一倍人の気持ちに敏感な優莉が泣きだしてしまう


昔っからあたしが悲しい顔をすると泣きだす優莉


知ってて、優莉を泣かせたことだってある


どうしても笑うことができなくて、涙を止めることができなかった


.....あっ、また関係のないこと考えて


「「りぃ~?」」


優莉と健斗君が声をそろえてあたしを呼んだ


「....ん?」
「りぃ、どうしたのぉ?さっきから何考えてるのぉ?」


さすが優莉、あたしのことわかってるね


すぐに当てられちゃうね


「ん~、何でもないよぉ」


よかった、まだ笑える


あたしが笑うとほっとした顔をする優莉


あたしが笑えば優莉も笑う、あたしたちはそうやってやっきたんだ


「健斗君、お洋服泥だらけじゃない!」


健斗君を見ると、そこたら中に泥をつけていた


顔に泥、洋服に泥、手に泥、足に泥


「も~、こっち来て?」