「すっげぇ、景色が通り過ぎてくぅ」


健斗君が電車に乗って外の景色に驚いていた


「そっか、健斗電車初めてか!」
「兄はいつも乗ってるの?」


健斗君の問いに真剣に答える健太君


2人の目ってやっぱり似てるなぁ


ボーっと見ていると、次の駅に着くっていうアナウンサーがかかった


「健斗こっち来い!転がるぞ」
「僕にぃの膝の上ヤダ!かたいもんっ!」
「じゃ―一人で転がるか?」
「僕りぃの膝の上座る―」


健斗君があたしの膝の上に登ってきた


「あたしの膝の上、硬くないの?」
「うん!かたくないよ」


健斗君が笑いながら膝の上に乗っていた


「よし健斗!下りるぞ!」


そ―言って健太君があたしの膝の上から健斗君をどかした


「りぃの膝の上気持ちかったぁ」


そ―言って健斗君はあたしの手を握ってきた


「おぃ健斗!その手は俺のだぞ!」
「にぃ、焼きもち~?」
「うっうるせ――――」


健斗君が健太君をいじっていた


「もー、何してるの?早く下りるよ!」


勢いよく、健斗君があたしの手を握って引っ張った


「えっえっ!?」
「こら健斗―――――――――っ‼」


笑いながら走った