「…田中は?」


「いるよ…連れてこようか?」


「ちょっ、白夜!?」

「いいんです。お兄ちゃんお願い」


お兄ちゃんは私の頭を撫でて
病室を出ていった


「紫乃ちゃ…「紫乃でいいです。」」



「あと…ごめんなさい。隠してて…」


「ううん…白夜に聞いたよ。だからあんまり親しくしようとしてなかったんだね」


言ったんだ…お兄ちゃん


「はい。守れないなら…大切なものも大切な人もいらないって…。」


だけど


思い出したんだ

お兄ちゃんの言葉を


「バカ!」


ムギュッ


「いっ!!」


日翠先輩が
私の頬をつねった


「笑え!」

「…はいっ。」



みんな…ありがとう




ガラ…


「連れてきた」



お兄ちゃんが田中を少しにらんだ


「お兄ちゃん…田中と二人にしてくれないかな?」


「「「「ッ!?」」」」


皆びっくりしていた

もちろん田中本人も…


「…ほら行くぞ」


そんな中
黒斗先輩は気を利かせてくれた


「…うん」


「紫乃…大丈夫?」

「蒼先輩…大丈夫ですよ」



そしてみんなは

病室を出ていった