あれからずっと
田中は白夜に引っ付いてるらしい


部屋に帰ってくると
いっつも白夜は田中の話をしてくるからだ。



「ちっ」


なんか空気が悪い。


私はバイクに乗って気晴らしに行くことにした。



駐輪場に行くと
誰かの人影があった



「あ。銀メッシュ先輩。」


「お、妹か。」

「何してるんですか」


「ん?あ…バイク走らせようかなって」

「そうなんですか」


やっぱり
バイクぐらい持ってるよな


「妹は?」


「あ、私ですか!?あ、いやその…」


バイク乗れるって言ったら
勘づかれるよね!?



「さ、散歩に」


バレませんように!



「そうか。気を付けろよ?」


「は、はい」


バレなかった!



「あ、あと。あんまり白夜に心配させんなよ?」


そう言って頭を撫でる銀メッシュ。

私は黙って頷く。



なんでそんなに

優しく笑うんだろう


皆そうだ私を

白夜の妹だからって
簡単に信用して
簡単に笑ってくる。



「じゃあな」


そして銀メッシュはバイクに乗って去っていった




「お兄ちゃんが二人いるみたいだ…」



簡単に


笑われたら



戸惑う