そして文化祭当日



伝えないといけない



でも

「忙しすぎる!おい朱也!手伝え!(笑)」


早く伝えないと!


「力強いよ!(笑)」


浴衣を着て動きにくいのにも、
自分にもイライラしてる。



ふと振り返ると
見覚えのある後ろ姿があった


「あ、紫…」


呼ぼうと思ったけど
止めた


紫乃だけじゃなかったからだ。


蒼もいたんだ。



「紫乃…浴衣似合ってる…可愛い」

俺が言いたい言葉を


「似合ってるカッコいいよ」

言われたい言葉を



俺は嫉妬したんだ。



「俺…かっこわりぃ…」



まだ決まった訳じゃねぇし…


まだ大丈夫だ