私は屋上に出た


「はぁ…まぁ良かったかな?」


女の子のヒロインになれたしね♪





「良かった…のに…なんで私は…ッ…」


泣いてるの?


「バカだ…」


ガチャッ…


ビクッ


「あ、いた…紫乃…」


声で蒼ってわかった。


でも泣いてるのを気付かれたくなくて
背を向けたまま立っている私。



「蒼…ッ…どうしたの?告白はされた?(笑)」

「うん…された…疲れた…」

疲れた!?

ひど…
「でも…なんだか…嬉しかった…(笑)」


そっか…


よかった…


「よかったね」


「紫乃は?いい日になった?」


ッ!


いい日に…


「いい日に…なるわけないじゃん…ッ…バカだよ…私ッ…好きなのに…告白されてるあの中に好きな…黒斗が居るのにッ…」


自分で辛い方を選ぶなんて…


「ほんっと…バカだよな…(笑)」


蒼の声じゃない…


この声…


「黒斗っ!?」


黒斗だ…


「バカだよバカ。」


「な、なにしてんの!?」

なんで黒斗がここにいるの?


「え?別に…好きなやつに告白されないと意味ないし?」


好きなやつ?


「黒斗…好きな子いるんだ…」


じゃあ何でここにいるの?

私の気持ちを知ってここにいるの?