「何とか落ち着きました。……ただ、そろそろ進路確定の時期なんで…」


「そうだな……。

 楓ちゃんはうちの学校受けるんだよな。で、皇は白河か」



 ―――そう。


 父さん達が居た頃は俺達の進路は別々だった。


 俺は進学校の白河高校で、楓は三田先輩と立花先輩のいる、県立の光陵高校を受けるつもりだった。


 ―――けど。



「……俺も光陵高校受けようと思います」



 俺の言葉に目を丸くした先輩。



「お前……皇の学力なら白河確実だぞ?

 なんで光陵なんて…」

「それを言うなら、三田先輩だって先生達から白河受けろって言われてたでしょ? ご両親からも……

 でも光陵に入った。


 どうしてですか?」