それから3ヶ月の間に親戚が色々探し回り、近くの新築マンションを見つけてきた。



 今日から、ここが楓と俺の家だ。







「ずいぶん広いのね」

「確かに、二人には広いな」



 引っ越し祝いだと言って、三田先輩と立花先輩がお菓子を持って遊びに来てくれた。



「コーヒーと紅茶どちらがいいですか?」

「お構いなく……と言いたいところだけど、私は紅茶が飲みたいわ」


 言いながら、立花先輩が楓と一緒にキッチンに向かった。



「………少し落ち着いたか?」


 春に逢った時よりさらに大人びた雰囲気の三田先輩。

 父さんと母さんの葬儀にも出てくれて……俺にとっては兄のような存在だ。