二人の葬儀も終わり、納骨も終わる頃。
俺達の身の振り方を親戚が集まって相談していた。
「二人同時に引き取るには……」
「最初から従兄弟なんだから別々でも……」
「うちは一人なら大丈夫……」
―――俺達はバラバラにされるのか。
その話にうんざりして楓を探すと―――窓から空を見ていた。
「楓」
「…………」
二人がいなくなってから、話しかけても答えなくなった。
昔の俺と一緒だ。
父さんと母さんとの思い出を必死にかき集めて……一人になった淋しさを埋めてるんだ。
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