「…なんでそんな返り血を浴びる状態になったんだよ。」
なぜ呆れ口調?…そんな状態になるのは見慣れてんだろ、てめぇはよー。
「…ああ、斬りかかって来たんで斬った。」
いや、最初に斬りかかったのは俺だけどね?トリャーッと掛け声付きでな。そりゃ、もう皆ポカーンとしてたぜ。あー面白かった、あの顔は。
そう思いながらも、これ以上は聞くなと副長に視線を向ける。その視線の意味がわかったのか副長はこれ以上は聞かなかった。…まぁ、渋々といったところだろうが。多分、聞いても答えないとわかっていたのだろう。
「…うーん。どれにしようか、永倉君?いやいやそれとも…平助…いや、」
「「…………。」
まだ迷っていたのか。俺は別にどこでもいいんだけど。
「近藤さん、早く決めてほしいんだが。」
「ああ、でも歳。岡村君の実力がわからないから、どこに入れたらいいのかわからないんだよ。」
「ああ?わかんないでここに連れて来たのかよっ!」
「いやー岡村君と話してたら以外に…なぁ?」
「はい、あの話は面白かったですねー…近藤さんの料理話も今度。」
「うむ。…岡村君のあの話の続きも…。」
もはや別の話で盛り上がっている俺と近藤さんに、副長が「今は、そんな話じゃねぇだろうが!」と大声を出して言うのでピタッと止めた。
「あーもう、近藤さんは。…もういい、結局どこに入れるんだ?」
はぁと重く溜め息をついて手のひらで顔を這おう。…苦労してるねー。