あの日からだいぶ経つ。俺は完治した脇腹には気にしないで今は隊長のとこで稽古をやっている。いやーきついんだよ、これが。わかる?鬼だよ鬼!隊長が鬼になってるのさ。


「隊長!休憩なしなんですか?」


「ええ。それが何か?」


「倒れちゃうぞ!馬鹿なのか?あんたは!」



「貴方ほど馬鹿ではないと思います。」



「俺も馬鹿じゃないぞ!」



何だ、その言い草は。それだと俺が馬鹿だと言っているみたいではないか。と思いながら言い返すと隊長は顔を思いっきり驚いたような表情にしていた。



「…何、その顔。」



「貴方…馬鹿じゃないんですか!?」



「何、その馬鹿だと思ってた発言!やめてくれない!?傷つくぞ、それ!」



いや、マジで。繊細な俺の心がマジで傷ついた。そう叫んだらまたもや驚いた顔をされた。



「貴方…傷つく心を持っていたんですか!?」



「俺のことどう思ってんの?持ってるし!」



「……え?」


「え。」



「えぇ?」


「え。」



「えぇえぇぇ!?」



何でそんなに驚くんだ!



「ちょっと待て!俺は隊長にどう思われてんだ!?」



「ただの馬鹿。何も考えてない馬鹿。」




「馬鹿二回言うのやめてくれないか?しかも何も考えてないって…」




「事実でしょう?」




「何で聞くの!?」




事実じゃないし!全然違うし!俺だって色々考えてるしぃ?