「桜雪、向こうのお客様にお茶を…」「はい!」

台所で呼びかける母の背中をながめながら、返事をすると、しゃれた湯のみにお茶を入れた。
「お待たせしました!ほうじ茶で宜しいですか?」「桜雪ちゃん、ありがとう。」毎日こんなコトの繰り返しで…。
私はやりたいコトはないのか。そんなコトを思いながら早足で会計所に向かう…

「はい。えっとー…お値段は…」

と言った時…。