「ねぇ、先生」


「・・・・ん?」

先生は顔だけこっちに向けた


「先生は、少しでもその子の話を聞いてあげた?」


「あぁ・・・何回かはな。でも何もわからなかった。一生懸命笑顔を見せてごまかされたんだ」


教師として失格だよな・・・


そういって切ない顔をした



「ねぇ、先生。私はその子じゃないからわからないけど。話を聞いてもらえてうれしかったと思うよ」


私は、目を閉じながら言った