「ファンレター、くれた子・・・?」






 入院したての頃、届いた一通の手紙。







 確か同じ病院ってことが分かって、走って沙織さんに聞きに行ったんだけど、聞きそびれて・・・。






 思い返せば、返事だしてなかった。






 「おお、黒宮。芦沢と同じ病院だったから、てっきり一緒に来ると持ってたよ。ああ、こちらは本当の転校生、黒宮さんだ」






 本当のって・・・僕が偽物みたいじゃん。






 男子はほとんど、顔を赤らめる。





 「黒宮さん、ファンレターありがとね」





 にっこりほほ笑むと、彼女は顔を赤くした。