その夜、婆ちゃん達が病院に来た。


婆ちゃんが来るのは、大体昼間の間なのに、夜に来るのは珍しい。

婆ちゃん、どうしたん?
婆ちゃんが夜に来るの珍しいじゃん。



ひでちゃん。
ちょっと出てきなさい。


はっ?


婆ちゃんの顔が真剣だった。


わかった。


廊下で婆ちゃんが
溜め息をして


ひでちゃん。
警察の人が家に来たよ。
何したの?


俺は、ドキッとした。

やましい事は、沢山ある。


明日警察署に行くから今日は帰りましょ。


でも母さんが一人になる。


婆ちゃんが今日は泊まるから、心配しなくていい。

ひでちゃん。
思い当たる節はあるんだろ?


うん。


爺ちゃんと帰りなさい。


わかった。
でも母さんには、言わないで!
心配かけたくないから。


婆ちゃんは軽く頭を下げた。


俺はドアを開け、母さんに


母さん。明日ちょっと用事があるから
今日は帰るね。
用事が済んだら
すぐ来るからね。


母さんはニコッと笑い

気を付けて帰ってね。おやすみ。


おやすみ。


俺は爺ちゃんと
家に帰った。