その日を堺に、
母さんは、ご飯を食べなくなった。


母さん。
少しでも、食べて。
一口でいいから。


母さんは、頭を横に振るだけだった。


水だけだったら、元気になれんよ!


俺は、どうしていいのか、わからず、
椅子に座った。


ひでちゃん。


何?


歩きたい。


突然の言葉に戸惑った。


歩く?


うん。


婆ちゃんのマッサージを見て以来、毎日
足のマッサージをしていたから、
カチカチではない。
だが、水風船の様に
ブニョブニョだ。