母さんの体調が、あまり良くない日が続いた。


母さん。もっと食べた方がいいよ。


もういらない。


もうちょっとだけ
食べたら?


いらない!


母さんは、食器を
ひっくり返して言った。


おい!
誰が片付けるんか!
短気出すなや!
ボケ!


母さんは、俺の方を見ない。


俺は、渋々片付けだした。


心の中では、わかっていた。


誰が一番辛いのか。
誰が一番苛々しているのか。


母さんだ。


ずっとベットで寝て、体調は、良くならない。

苛々するのも、当然だ。


母さんの近くにいる時は、なるべく俺は、
短気を出さないでいよう。

そう思った。