それと、父さんが
母さんを殴っていた事があったが、
俺も、一度だけ
母さんを殴った事がある。


俺が同級生を殴った時、母さんが俺に説教をした。

その時である。

今思えば、そんな事しなければ良かった。

本当に後悔している。

母さんを殴った手を
見ていると、母さんの声が聞こえた。


婆ちゃん来てたの。


うん。ちょっと前にね。
体調は、どうだい?


母さんは、横に顔を振った。


あんまり良くない。


婆ちゃんは、何も言わず
母さんの布団をめくり母さんの体を擦りだした。


婆ちゃん何しよん?


これはね、母さんいつも寝てるだろ、
だから、血行を良くしてあげてるの。
体も痛いだろうしね。

そっか。
じゃあ、俺もする。
母さん何処がいい?

じゃあ足の裏。


わかった。


布団をめくり、足を見た。


母さんの足の裏は、
パンパンに腫れていた。
触ってみると、カチカチだった。

俺は、最初は戸惑ったが、とにかく一生懸命揉んだ。


ひでちゃん、もういいよ。
疲れただろ?


うん。
今日はこれ位にしとくよ。


時計を見ると一時間ぐらいたっていた。