クソッ!また、目が覚めた!
早く寝ないと。夜、目が覚めて、ろくな事が無いからな!

と、焦って、寝ようとしていた。

だが、

やっぱり来た。

ガシャン!ガシャン!
金属の音がした。
俺はドアの方を見た。
ギィー。

背筋に鳥肌が立った。ドアノブが下りなかったのにドアが開いた。
ギィー。

ゆっくりと全開に開いた。
俺は逃げようと体を起き上げようとした。

が、体が動かない。

すると全身を何かに押さえ付けられた。

ガタン!

何かに思い切り押さえ付けられた体は
真直ぐに伸びた。

ガシャン!ガシャン!
何かが俺に近付いて来ている。
思いっきり力を出したが、
動かない。

ミシッ。

顔の横に来た。

次の瞬間

何かが俺の顔を跨いだ。
鎧を着た武士だ。

顔を跨いで、そのまま壁に消えて行った。

武士の姿が見えなくなると、一気に体が自由になった。

俺はすぐ母の所に行き母を起こした。

母さん、母さん!

何?

出た。また出た。

えっ!?

母もビックリして起き上がった。
俺は母を部屋に連れて行き何があったか話した。

鎧を着た武士?

と言いながら武士が踏んだ所を触った。

わあっ!