みどりが泣き止んだ時、淳は満面の優しい笑顔でみどりを見ていた。

「落ち着いたか?初めて泣き顔見たから、驚いた。お前、あんなに綺麗に泣くんだな。」

みどりの頬を撫でながら、淳は微笑みながらそう言った。

「…あなたは、どうして私を選らんだの?」
「結婚か?」

みどりは黙って頷く。
淳は少し考えた後、みどりの髪を撫でながらゆっくり話し出した。


「俺、お前と付き合い始める時からお前と結婚するって決めてたんだ。
不器用な俺の話を、しっかりと聞いて少ない言葉で確実に俺を元気にしてくれた。少ない言葉の中にも、優しさとか素直さがあって…
それに気づいた時、俺スッゲー嬉しかった。急に愛しいと思った。一生一緒にいてほしいと思った。


みどりは、淳の言葉を一言も漏らさないように耳をそばだてていた。

驚きと共に喜びと愛しさがじわじわと胸を暖かくした。