全て話し終わった時、みどりは密かに笑っている淳に気づいた。
「…何。」
何の感情も込められていない声と表情で、みどりは淳を見た。
淳の顔は、笑顔だった。
「いや…あの女は、俺の妹だ。今日、呼び出したんだ。」
「妹…智未(サトミ)ちゃん?」
以前に2度だけ、会ったことのある淳の妹である智未の姿が、みどりの頭に浮かんだ。
みどりが最後に智未を見たのは、2年前だった。その時、智未は高校2年生だった。
淳は頷き、抱きしめていたみどりを離してみどりの隣に座った。
「そう。で、その…明日、結婚記念日だろ?だから、プレゼント選びに…付き合って貰ってたんだよ。」
帰って来た時のままの格好だった淳は、ダウンコートのポケットから、綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出した。
「悩んだんだぞ。ったく、誰かさんがいきなり出ていくとか言うから、本気でビビったよ。しかも渡すタイミング逃した。」
淳は、笑顔で取り出した箱をみどりに差し出した。
「…何。」
何の感情も込められていない声と表情で、みどりは淳を見た。
淳の顔は、笑顔だった。
「いや…あの女は、俺の妹だ。今日、呼び出したんだ。」
「妹…智未(サトミ)ちゃん?」
以前に2度だけ、会ったことのある淳の妹である智未の姿が、みどりの頭に浮かんだ。
みどりが最後に智未を見たのは、2年前だった。その時、智未は高校2年生だった。
淳は頷き、抱きしめていたみどりを離してみどりの隣に座った。
「そう。で、その…明日、結婚記念日だろ?だから、プレゼント選びに…付き合って貰ってたんだよ。」
帰って来た時のままの格好だった淳は、ダウンコートのポケットから、綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出した。
「悩んだんだぞ。ったく、誰かさんがいきなり出ていくとか言うから、本気でビビったよ。しかも渡すタイミング逃した。」
淳は、笑顔で取り出した箱をみどりに差し出した。