次の日
手術の予定は明日になっていた。
そして今日は皐月ちゃんの退院の日でもある。
私は皐月ちゃんの見送りに1階フロアまで、変装して来ていた。
皐月ちゃんが病院を出ようとした時…
急に…
急にだ。
喉が焼けるように熱くなった。
ヒーッ、ヒーッ、と息がしにくくなり、息が喉を通る度に引き裂けるような痛みが身体中を走り抜ける。
同時に息がしづらくなり、酸素が肺に入りにくくなる。
こわいっ…
恐いっ!!
怖いっ!!!!
訳がわからなくなり、自分の体を自分で抱き締め、喉の痛みに耐える。
目が霞み始め、頭が割れるように痛い。
誰かが走って来る気配があり、重い頭を上げると、皐月ちゃんを迎えに来ていた伊月さんが見えた。
痛みに耐えきれず、膝から床に崩れ落ちて目から涙が溢れた。