───…トントンッ
と、ドアを叩く音とともに…『入るわよー』といいながらおばさんが病室に入ってきた。
「…………………亜流?」
唖然とするおばさんを他所に…
「……おはよう母さん。心配かけて、ごめん」
あまりの軽さにあたしも唖然とし、目を見開く。
「!!!今宵ちゃん?!何してるの?!」
ハッ、と自我を取り戻したおばさんは私に目を向け、更に驚愕する。
「あ、これは…」
どう言おうか迷っていると、おばさんはすぐさまナースコールを押し、
「あ、スミマセン…ちょっと、娘が怪我をしたもので…とりあえず来てもらえます?」
って、え?
「…あの、おばさん、亜流のことは?」
「あ、あぁ忘れてたわ…あぁちょっと待って看護師さん…息子もね、眼を覚ましたんですよ」
忘れてたって、貴方…。
自分の息子を………。