「しかもマジ俺の好み!!」
「お前の好みなんて聞いてねぇよ!!」
そこにいたのは…男子生徒だった。いや、男子生徒しかいなかった。
どういうこと!?
先生「はい、静かに!!初の女子が来たからといってはしゃがないように。高島、あいさつを。」
・・・また静かになった。彼らは私になにか期待しているのだろうか。
期待されるほどすごくないし,,,。ハッ!ダメダメ、変わるって決めたんだから。
莉「はじめまして、高島莉々です。…よろしくね?」
うわー、なんで疑問系!?
でもたったそれだけの一言でまたも歓声が上がった。
今までこんなに歓迎されたことのないわたしは、涙が出そうになった。
先生「高島の席は川崎の隣な。川崎!いろいろと世話してやってくれ。」
光「は――――――い!!」
わっ、やった窓際だ。ラッキー!
わたしはどうでもいいことを思いながら席についた。
「ではHRを終わる」
♪キーンコーンカーンコーン♪
とりあえず挨拶は上手く言えたかな?ふぅ,,,。
私の手はまだ震えていた。ため息をついた瞬間周りから
「高島さん!俺が学校案内するよ!」
「バカ!お前じゃ高島さん余計迷うだろ。ここは俺がするよ。あ、メアド教えてくれる?」
「テメー何どさくさに紛れて高島さんのメアド教えてもらおうとしてんだよ!抜け駆けすんな!!」
様々な声が飛び交う。どうしよう。なんかみんながケンカしてる,,,。わっ私のせい?
オロオロしている私に今度はわたしと同じくらいの身長の茶髪でふわふわした頭の可愛らしい男子が話しかけてきた。
「高島さん!僕は川﨑光汰!気軽に“光汰”って呼んでね☆莉々ちゃんって呼んでいい?あ,僕が学校を案内するよ!」
ものすごいマシンガントークな人だが、他の人たちよりも話しかけやすそうな人だな,,,。この人なら安心できるかも,,,。
「なんだよ光汰、お前まで!!」
「だって先生は僕に頼んだんだよ!莉々ちゃんのこと。だから僕が学校案内する!!」
「何だと!」
また言い争いが始めた男子たちを無視し、私は
「じゃあ光汰君に案内してもらうよ。ありがとう,みんなわたしに気使ってくれて。」
そう言ってにっこり笑った。これ以上ケンカ長引くと授業遅れちゃうよね,,,。
そう思って言っただけなのに光汰君も他の子も少し顔が赤かった。何でだろう、この教室別に暑くないのに,,,。
「キャッッ!!」
「ありがとう莉々ちゃん!!僕超嬉しい!!」
ボーッとしてたら今度は抱きついてくる光汰君。ほんとに嵐のような人だ。
「じゃあ昼休みにってことで。じゃね!」
可愛い顔してるのにね,,,。