「俺らも医者じゃないからよくわかんねぇけど、今を逃したら、また新たなドナーを探す事になると思う」


はーちゃんのその言葉に、心に針が刺さったような痛みを覚えた。

燈真、燈真…。


「今、ジャガイモは危ない状態みたいだから…ウチらの分も、燈真の側にいてやって??」

「だから亜子、燈真はジャガイモじゃないってば…」

「あ、やっと雪帆笑った」


…え??


「確かに亜子のジャガイモっつー例えはどうかと思うけど、雪ちゃんはさっきからずっと辛そうな顔しかしてなかった」

「だって燈真が死んじゃうかもしれないんでしょ…??」

「だからこそ、雪帆は笑ってなきゃ」

「どういう事??」

「燈真が目覚めた時に見たいのは、雪ちゃんの辛そうな顔じゃなくて、笑顔なんじゃない??」