「お前・・・・・何、電柱にぶつかってんだよ。」
俺は、呆れながら電柱の前で座り込んでる柚に手を指し延ばした。
「なっ!!私がぶつかったんじゃなくて、この電柱が私にぶつかったんだよ!!」
柚は、俺の手を取りながらもう一方の手で目の前の電柱に指を指して怒っている。
「お前・・・・・病院行くか?」
俺は、呆れながらも真剣な顔で言ったら、
「バカにすんな!!バカ翔!!!!!!」
さっきまで恥ずかしかったのか真っ赤だった顔がもっと真っ赤になりながら叫んだ。
「電柱にぶつかるような奴に、バカって言われたくない。」
俺は、柚の手をつなぎながら歩き出した。
「だから、あの電柱が私にぶつかってきたんだってば!!」
俺が尊敬してる人の娘は
「電柱が歩いてるっていうのかよ。」
「うるさいな、バカ翔!!」
俺達の姫で、自分の失敗を認めない頑固な姫だった。