------------・・・・・

「ひかるちゃん?ひかるちゃ~ん」

ん?

誰だ?

あ~、新ね・・・。

「着きましたよ」

『えっ!!・・・あっそっか・・・』

突然目を開いて叫んだ私にびっくりしたのか

ドアを開けてくれた新の手は

ビクンっと大きな反応をみせた。

『わ、私・・・寝てたか?』

返ってくる答えは分かってる。

「はい」

ですよね・・・。

私は寝てしまっていた。ってゆーか・・・寝た。

「どうぞ降りてください」

『あっ、はい』

とりあえず車から降りた。

「入ってください」

指が指した場所は・・・

やはりこの前ってか昨日入った倉庫。

嫌な思い出の場所でもある・・・。

「ひかるちゃん?」

黙ってその場を動かない私に

新は私の顔を覗き込み言った。

『い、いや・・・大丈夫だ・・・』

「そうですか。では、どうぞ」

『はい・・・』

やはり新には素直になってしまう・・・。

・・・でも、入ったら入ったで

「ひかるちゃ~ん!!」

今日も元気な匡が跳びつてきた。

そこに新の鉄拳がはいる。

泣く真似をしているのか

匡は顔を手で覆ってソファーに座った。