『はぁ・・・』

溜め息がでてしまう。

「ねぇねぇ~姫と一緒にいる男の人誰~?」

あっっっ!??

「かっこい~!ご兄弟かしら~?」

あぁぁぁ!?

「どっちか彼氏、とかじゃない?」

はぁぁぁ?

やばいですね・・・。

ここは学園の門のところ・・・。

お嬢様たちが帰るために、必ず通るところ・・・。

『あの~・・・お話があるなら、違うところでも・・・』

愛瑞がいた時は普通に話しちゃったけど

小さい声だったからいっか・・・。

「そのつもり~♪あの車乗って~♪」

ルンルンしながら言った匡が指差したところには

黒のアメ車ハマー・・・。こ、高級!!

『あ、あれに乗れと・・・』

「そっ!だってここじゃダメなんでしょ~?」

そうですね!

私は2人の後について行き車に乗った。

運転席にはちゃらちゃらしてる人。

助手席には・・・匡。

そしてなぜか右隣りには・・・・聖也が居た。

足と腕を組んで見るからに偉そうだ。

私はそんな聖也をじーーっと見てしまった。

目を瞑っている。・・・寝てんのか?

目を瞑ってても分かる

かなり整った顔をしてるな・・・こいつ。

「ひかるちゃ~んこれから倉庫に・・・って~!何見つめちゃってるの~?聖也のこっと~!まさか~かっこいいって思ってる~?あ~、まぁ当たり前だよね~、聖也かっこいいも~ん!」

匡・・・早口で何を言っているかよく分からなかったが

私は自分がしていることにようやく

気が付いた。

でも遅くて・・・。