それでもなおガクガクと震え、涙と鼻水を垂れ流してるあたしを…


沙雪さんはまた、抱き締めた。

今度は…優しく…



「ごめん、大丈夫なんかじゃ…ないよね。」

「沙雪さ…」

「血は繋がってないけど、今日から私と花梨は家族だよ。」



【家族】



その言葉が心に響いた。



「沙雪姉ちゃん…」

「うん」



お母さんとは、違う香りがした。