「鈴蘭、爽汰、あのさ…俺、」
「………」
決心をしたように話す疾風。
その表情から、よくない事なのは想像できる
「本当は生まれつき、病気持ってんだよね」
「えっ?」
二人して驚く。
そんな話、聞いたこともなかった
だって…いつも一緒に遊んでたよね?
あたしの記憶の内、疾風が入院なんてしたことないはず…
「…心臓、悪いんだってさ」
はは、っと笑う疾風。
でもその瞳はどこか悲しそうで。
「疾風、それ…その病気治るんだよね?また、一緒にサッカーできるよね?」
爽汰がすがるように聞く。
その横であたしはただ、呆然とするしかなかった