「途中で痛くて…

逃げるかと思ってたのにさ。

全然逃げようとしないで、

ただただ…殴られまくって。

全国制覇果たした組の総長が

俺の組員に鉄パイプで

殴られてんの見て

俺…何やってんだろって思ってさ。

希望を失ってたのは

あいつらじゃなくて

俺の方だったんだよな。

親にも見捨てられてさ。

俺…お前と同じで

去年妹を喧嘩で亡くしてんだよ。」

「え…??」

暴螺が…??

妹を??

「マジで自分が憎くてさ。

なのに喧嘩やめらんねぇし

余計怪我人増やしてるしさ。

喧嘩終わった後何て

必ず後悔と痛みしか残んなくて。

自分自身が…

情けなかった」