その時、私はまぬけな顔をしていたと思う。

 私が、ぽかんとしていたらまた龍はあの笑みでニヤッと笑った。

 ――――チュッ。

 へ?

 今、『チュッ』って・・・。

 「ごちそうさま。」

 龍は、それだけを言うと保健室から出て行った。

 私はと言うと、まだ今の状況が分かっていなかった。

 へ?

 は?

 今、私って・・・。

 「龍に、・・・・・・・・キスされた?」

 今の状況が、理解できた次はだんだんと怒りが出てきた。

 「こんの!山霜 龍!覚えとけ!!」

 私の、ファーストキスを奪いやがって。