少年は口を開けた。




「-ここはどこ………。」





…その答えは深海。
少年が暗い海の中に落ちていく。



海の中にまだまだ沈む。
沈むに連れ少年の瞳から光が消える。息が続かない。


海に無力で運ばれる。
それも、運ばれる場所が分からない。





ぶくぶくー








……それから何時間、少年がどのくらい落ち続けたか分からない。







そのとき、魚達が、少年を優しく包み込んだ。






少年が、ついに地面に着いたのだ。少年を少しでも傷つけないように魚達がクッションになった。







少年は地に着いた。






少年の意識がもうろうとしてる時微かに聞こえる足音。



ざく-
ざく-
ざく-








「魚達、ありがとう。
こんにちは、羅音くん。」







そこにはタキシード姿男性がいた。




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