「えっ？ちょっ、爽馬どこ行くのー？開会式始まるよー？」
航一から逃げて人気のないところでケータイを開き考える。
俺から連絡すると伊吹のことを気にしてるみたいで何かヤだ。
でも今どこにいるか知りたいしなー…
伊吹のことだから道に迷ってそうだしなー…
んー。
なんて考えてるとケータイが鳴りだした。
着信ー伊吹
自然とにやけてしまう自分がキモい。
「もしもし」
『もしもし？爽馬どこにいんのー？』
もしかして俺のこと探してくれてるとか？
「どこでしょう」
嬉しくなって、つい意地悪を言ってしまう。
『どこって…見当たんないから電話してるわけで…うーん、どんな格好？』
