男は目をこすりながら起きあがり、私に覆い被さってくる。


「いやああ変態!!」


「ああ?誰が変態だ」


私は男を払いのけ、ベッドから出て電話の受話器を手にとった。


「あーすいません。警察ですか?えっと今…ああ!!」


言いかけた途中で男に電話を切られてしまった。



「あなた誰?!何で私の家にいるの」


「お前が昨日家に入れただろ」


昨日私が家に入れたといえば…そうだ!


「クロ!クロがいない」


部屋中を探し回ったがクロの姿はなかった。