チーン


エレベーターの扉が開き、玄関まで足を進める…


が、私は足を止めた。


部屋の前には、拾ってくださいと書かれた段ボールの中に猫がいたがいたのだ。


「捨て猫?」


有沙が段ボールの中の猫を覗き込む。


「ぎゃー!!何で私の家の前にわざわざ捨ててくの?!私に猫押し付けてるようなもんじゃん!どういう嫌がらせよ?!」


「落ち着きなよ里桜…。とりあえず近所迷惑だから中入ろ」