-去年の夏-


『.....去年の夏。
親戚が経営するペンションに、遊びに行ったんだ...
そのペンションのそばに大きな湖があって……
そこを通りかかったとき……』


。。。サクッサクッサクッ。。。

和樹『湖のほとりで、知らない女のヒトが、
僕にむかって手を振っていたんだ…。
真っ白なワンピースを着て、髪の長い女のヒトだった…。
顔は遠くてわからなかったけど、、、
雰囲気だけで美人なんだなとわかった。
そんなヒトが、僕にむかって手を振ってる……。
もちろん、僕には憶えがない。
でも、旅行に来ている開放感と、
新しい出会いの期待で…
僕は、何とはなしに手を振り返したんだ。。。
そうしたら、彼女…嬉しそうに笑ってた…』