「ああ、アニー、あなたは、なんて、いい子なの!」

 アニーは、胸がいっぱいになりました。

 忘れてはいけないことは、たくさんあるのね……

 アニーは、心の中でくり返しました。

「アニー……」

 ママの胸にふんわりと抱きしめられて、どこまでも、どこまでも天高く昇っていくような気持ちでした。

「アニー、『希望』を……」

 いつのまにか、ママの姿は、白いお髭がふさふさの、サンタクロースとなっていました。

 でも、アニーはちっとも驚きませんでした。

 アニーはサンタクロースににっこりと、ほほえんでご挨拶をしました。

 サンタクロースは、とても、うれしそうに何度もうなずきました。