ママは、楽しそうに笑うと、
「よかったわ、アニー」
 と、アニーを抱きしめると、優しくキスを……アニーのすべすべのももいろのほっぺにしました。

 アニーは、ママに抱きしめられて、雲にのっかったような気持ちになりました。

「あのね、お兄ちゃんは、サンタクロースなんか、いないんだぞ!っていうの。でもね、サンタクロースがいないっていうのなら、どうして、おとなはクリスマスを祝うの?だって、神様だって見えないけれど、感謝祭だって、ちゃんとするのに……」


 ママは、アニーの話を聞いて、声を出して笑いました。

「アニー、そのとおりよ!まったく、そのとおりだわ……!!」