「いらっしゃい.あら櫂斗は??」
「おばちゃん..櫂斗は-..告られてた!!」
あたしが帰った先は家じゃない.
櫂斗の家だった.
母親としては若すぎる.
きれいで元気なおばちゃんに
心配されないように笑ったつもり.
笑えてたかな..
ちゃんと.いつもみたいに..
口角あげれたかな..??
「私は友愛ちゃんがお嫁だったら文句ないのに」
いつになったら
櫂斗は気づくんだか..
とか言いながらおばちゃんはキッチンに向かう.
あたしはなにも言わずに櫂斗の部屋に入った.
もう何百回も来ているから知らないことはない.
櫂斗の部屋は無駄なものがなくて
白と黒と青できっちりとシンプルにまとめている.