「こっちおいで.ゆーあ」


今までずっと笑ってたいじわる櫂斗からは
想像もできないくらい優しい声だった.



とくん..と大きく脈打つ鼓動..


そんな声で言わないでよ..
余計櫂斗が好きになる.


悔しいけど言いなりになるあたし.

恐る恐る櫂斗の隣に座ると



「よしよし.」


と肩を抱いて頭を撫でてくれた.


陵雅くんとは違う.
大きくて指が細くて
少しゴツゴツしてるけど落ち着く手。