「姫・・・・・・ごめんなさい」

私が祥の前に立つと。シュンとうな垂れてそう言葉を発した。


「祥、貴方達が悪いわけではないんだよ。あいつ等が、邪魔さえしなければ良かったんだよ」


「姫・・・・・違う、違うの。僕、止められなかったの」


ぽろぽろと祥の大きな瞳からは涙が落ちていく。


止められなかったって事は、暴走したってことか。神龍は基本、喧嘩っ早い短気な奴等の集まりだ。


もちろん、祥も例外ではない。祥は多分、私の復帰暴走を妨害されたのが気に食わなかったんだろう。



「祥、顔を上げて。祥は私の為に怒ってくれたんでしょう?それで止められなくなっちゃったんでしょう?ならありがとう」


そう静かに笑いかける。


「え・・・・・なんで?」

「だって、私の為に怒ってくれたんでしょう?」

「うん・・・・・」