私は記憶を失いやすいのだろうか?
そう思った時、
キィィィイン―――
と頭の中で音がした。
そして
―私の声が聞こえるかしら?
もう一人の私ーーーー
え―――・・・・・?
もう一人の私・・・・・?
―ふふっ。その様子じゃ聞こえてるみたいね。そう私はもう一人の貴女よ?私はずっと貴女の中にいたの。
ずっと?じゃああの時の声は貴女なの?
―えぇ。覚えていてくれて嬉しいわ。私は貴女のもう一つの人格よ。
もう一つの人格・・・・・じゃあ私は二重人格って事になるの?
―そういうことになるわね。貴女はそのことを知っても取り乱さないのね。薄々、気付いていたんじゃないの?組の仕事をしている時に。
そうかもしれない。ねぇ、私に力を貸して?紅蓮だけはどうしても私の手で潰したいの。