千尋が来るまでの時間稼ぎにはなったかしら。




しばらく未来は放っておいて、鈴と睨みあう。


未来よりも目つきが悪い分、睨むとなると迫力が違う。



懐かしい、わね。初めて会った時も、物凄い勢いで睨まれた。



「鈴」



低く、ゾクゾクするような声。



「千尋、こいつが侵入者。あいつも仲間らしい」


「へぇ・・・・?」


スッと目線を私に移す千尋。




さぁ、千尋。




貴方は見破れるかしら。





千尋の後ろでは由樹がニコニコとしていた。


にこにこしているのはいつもだけれど、さっき龍星を女装させた時並に楽しそうにしていた。