ピピピピピピッ!!
・・・・・・うるさい。
ガシャンッ
ムクッと起き上がり、悲惨な姿になった目覚まし時計に目をやる。
・・・・・・いっか。
それにしても、昨日の今日で、あの時の夢を見るなんて・・・・・・。
柚が運ばれた後の事は、しばらく思い出せなかった。
ずっと夢を見ている様な感覚だった。
無意識で、族狩り、殺しをしていた。
本当の人形のように。
ははっ、と乾いた笑いが口から出た。
「ねぇ柚・・・・・・・昨日紫苑に会った
の。そこで、一度だけ話したことの
ある、私の母親、由香利がいたわ。
私の名前を呼びながら泣くの。
ねぇ、紫苑はまた私を手に入れよう
として、あの時の悲劇を、再び起こ
そうとしてるの・・・・・・・・・・・・・・。
どうしたら、いいのかな・・・・・」
ポロリ、涙が流れた。