「くくっ。そう言うと思ってたぜ。

おい零!奏達には連絡したか?」


「もちろん。そろそろ由樹君の所にも連絡が行くんじゃない?」



由樹の頭上で会話する紫苑と零。



その時、



~♪~♪~♪~♪



由樹のケータイがメロディを奏でた




「もしもし、風間さん?」

『由樹ッ・・・・・!やべぇッ・・』


柚を乗せ車で病院へ向かったはずの風間からの電話。


切羽詰まった声で伝えようとしてる風間に嫌な予感がした。



『いきなり黒のセダンが俺ら目掛けて突っ込んできやがった』


「ッ!?大丈夫なんですか!!?」


『俺らは平気だ。でも、柚が・・・・ッ』


「柚さんがどうしたんですか!?」


『ぶつかった衝撃で今まで薄らあった意識が飛んじまった・・・・・ッ!』



その知らせは、由樹に深い絶望を与えた。


震える身体を必死に保ち、


「まだ、車が動くなら、急いで病院へ行ってください。家からも一応お車を向かわせますから、ダメならそちらに乗って下さい」



それだけ言って、電話を切った。