「・・・・・・貴方、紫鬼ね」
「おー、よく分かったな」
「その、独特の体術、戦いの仕方。それだけで、わかる」
「へぇ、やっぱりお前いいね。なあ、そんなに柚が好きか?」
「・・・・・好きじゃないの。愛してるのよ」
そう言ったあげはは、鋭く、今まで以上に殺気を強めて紫苑を睨みつけた。
「・・・・・愛してる、か。ははっ、本当にアイツがキライだよ、俺は」
そう、紫苑は呟いた。
「なぁ、あげは。いい事教えてやる」
一歩、
「なぜ柚が撃たれたのか」
また一歩、
「それは、お前のせいだ」
トンっ
あげはの横に立ち耳元でそう囁きかけた。