2人が相手をしていた幹部らしき男3人を倒し終えた音だった。



「なんだ、もうやられたのか」


つまらなさそうにそう吐き出す紫苑。


「てめぇ、紫苑あげはに何言ってやがる」

「本当の事だろ?まあ俺はお前がキライ。お前は俺がキライ。そんなキョウダイだろ?」

「ああ、そうだ。由樹、あげは連れて下がってろ」

「はい」


由樹は指示通りあげはと一歩後ろに下がった。



紫苑がダルそうにソファから立ち上がり、ポッケに手を突っ込んで、片足に体重をのせて立っている。



「柚よぉ、そのオヒメサマ俺にくれよ」


「はっ、何を言うかと思ったら、そんな馬鹿げた事かよ。誰がお前なんかにあげはをやるか」


「おー、刺々しいね。まっ、いいさ。手加減なしの勝負と行こうか」


「そうだな」



2人とも構えたと同時にお互いに殴りかかった。