「貴方・・・・・柚の何?」 目を細め紫苑を見据える紅い女。 その質問に紫苑の口は綺麗な三日月形に歪んだ。 「へぇ、オヒメサマ洞察力がいいんだな。初めてそんな事聞かれたよ」 「いいから答えなさい」 「くくっ、冷たいな。いいよ、特別にお前だけに教えてやるよ。 あいつは俺のオトウトだ」 そう言ったのと同時に、バキッという音が聞こえた。