ーあーSIDEー 私は閉じられた瞳を開ける。 紫苑は目つきを変え、私を警戒している。 ふふっ、私があー、だという事がわかったのね。 由香利はそのことに気付かない。 「あげは・・・・・・おいで・・・」 両手をこちらに伸ばしてふわりと笑う。 ははっ・・・・・・滑稽ね、由香利。 もう、貴方の覚えているあげはは居ないのよ?